・あらすじ、のようなもの。
庵は子供の頃に父親に連れられて訪れた草薙邸で一度だけ京と遊んだことがあって、その別れ際、また会おうという約束を交わします。その約束を胸に、八神家の過酷な環境に耐えて成人、KOF95の舞台で念願叶い、ようやく京と再会。しかし、その日を待ちわびていた庵とは違い、京は庵のことも、まして遠い日の約束のことも少しも覚えてはいませんでした。
約束を果すことだけを夢見て長い年月を過ごしていた庵にとって、それはひどく受け入れ難い現実で⋯⋯。
⋯⋯そんな話になる予定でした。
・更に余談。
私が話を書くときの常として、手をつけると同時に書き出しとオチとが同時進行します。なので冒頭が出来上がっていれば、大抵オチも出来ています。そうやって先に書き上げたオチに向かい、書きたいエピソードを繋げながら間を埋めて行く、というのがパターンです。
だから当然のように「約束のつづき(仮)」も、オチは既に出来ているし、冒頭からオチへの間に挟まるエピソードのいくつかは挿入済みだったりもします。ただし完成には程遠く、虫食いだらけ。
その繋ぎの部分には、「救済の技法(初版)」の推敲前の原稿に残っている、テリーと庵の会話のシーン(話題はテリーとギースとの関係)が再度盛り込まれていたり(←よっぽど書きたかったらしい、テリー兄貴のこと。)、めずらしく2P庵(影)が出て来てたり(『影』は後にも先にもこの話にしか登場しない。)、その『影』の存在を、庵にとっての敵にするか味方にするかで迷ったために、2パターンの展開がためし書きされていたり、社 vs 庵のシーンがあったり、結構いろいろ盛り込みたいネタがあったようです。(回遊魚ネタもそのうちの1つ。)
それらが断片的に書き込まれただけで、まったく整頓されていない状態のデータを発掘致しまして、消去してしまうのもなんだか忍びなく、姑息だなと己に突っ込みを入れつつ、供養(?)の意味も込めて冒頭部分だけをUPしてみたのでした。
この話を長編として完結させるのはもう無理だと感じていますが、断片的なエピソードくらいは、短編としてまとめ直してお目に掛けられたらいいなあ、と⋯⋯あくまで希望的観測ですけどねー。
それにしても自分、あらすじ説明すんの絶望的に下手だな!
2005.07.12 記